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    なぜアニメ版『星のカービィ』の作曲家は宮川彬良氏?

    アニメ版『星のカービィ』のOP曲の、『カービィ★マーチ』の作曲者は、宮川彬良氏。連続テレビ小説「ひよっこ」の音楽などを担当。ミュージカルや演劇の音楽も数多く手がける、ベテランの作曲家である。
    『星のカービィ』の総監督の吉川惣司氏は、子供向けのぬいぐるみ人形劇を上演する株式会社劇団飛行船で、脚本なども手がけたことがある。宮川彬良氏はミュージカルの作曲をしたり、ぬいぐるみ人形と共に、NHKの音楽教養番組『クインテット』に出演していたりしたので、活動が近いといえば近い。
    しかし、この人選は実は吉川惣司監督が宮川彬良氏に父親に挑戦する機会をあげたかったから、でもあるのではないか。
    宮川彬良氏はアニメの主題歌を作曲したのは、これが初めてのはずだ。
    宮川彬良氏の父親は『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌を作曲した宮川泰氏。
    別にアニメの主題歌ってマーチである必要はないと思うのだが、宮川彬良氏があえてマーチにしたのは、やはり偉大な父親に挑んでみたかったのではないだろうか。
    アニメ版『星のカービィ』はOPから「父親に挑戦する息子」の物語なのだ。
    もちろん動機などは推測でしかないが、『カービィ★マーチ』の作曲者は『宇宙戦艦ヤマト』の作曲者の息子、という一点は事実である。

    なお、『ららら♪クラシック』の2017年12月8日(金)の放送の回に、宮川彬良氏がゲストとして呼ばれている。この回の特集である「美しく青きドナウ」のシュトラウスの父親も音楽家で「ラデツキー行進曲」で知られる同じ名前のヨハン・シュトラウスだということで、よばれたらしい。
    http://www.nhk.or.jp/lalala/archive.html
    http://www.nhk.or.jp/lalala/backnumber.html

    カービィ★マーチは楽譜、歌入りCDともに、アニメ放映当時に出版されたものしかほぼ売られていない。それが普通と言えば、そうだろう。アニメの方もDVDが全話出ていなかったりする。




    『カービィ★マーチ』は、現在JASRAC管理曲。JASRACの許可を得れば、演奏できる。
    父親からの相続分もあったので、JASRACで権利者:宮川彬良で検索したら、大量の結果が表示されてしまった。
    http://www.jasrac.or.jp/

    《吹奏楽ヒット》宇宙戦艦ヤマト

    カービィ★マーチ

    星のカービィのディレクターの文章をアプリに性格分析させてみた

    現在の著作権法では、人工知能などが自動的に吐き出した文章には、著作権はない。
    なので、Personality Insightsに桜井政博氏と熊崎信也氏、二名のゲームクリエイターの文章を性格分析してもらった文章をそのまま掲載する。数値部分は省略した。
    ……すごいね、これ。そのうち簡単なレビューなら、AIが書くんじゃない?

    桜井政博氏のコラムの分析結果

    性格特性

    21811 分析された単語:
    確度が非常に高い解析結果

    結果

    情に厚いタイプであり、また多少気配りが苦手なタイプです.

    自分に自信があるタイプです: 始めたことを成し遂げる能力があると思っています. 権威に挑むタイプです: 権威や伝統を守るよりも、より良い方向へ変化させる方が良いと考えます. また、圧力を受けても冷静なタイプです: 冷静で、予期しない出来事にも効果的に対処します.

    洗練を意識して意思決定するタイプです.

    伝統にはあまりこだわりません: 人が通った道よりもわが道を行くことを大切にします. 自主性があなたの行動に大きな影響を与えています: 最高の成果が得られるよう、自分自身で目標を設定する傾向があります.


    他には知的好奇心がトップレベルで、理想が高く、変化を好むことが特徴らしい。

    分析した文章はこちら↓

    桜井政博のゲームについて思うことアーカイブ
    http://www.famitsu.com/guc/blog/sakurai/11375.html




    熊崎信也氏のウェブサイトの日記の分析結果

    性格特性

    8945 分析された単語:
    確度が非常に高い解析結果

    結果

    役立つタイプです.

    感情移入するタイプです: 他人がどう感じるかを意識し、同情するタイプです. 人を信じるタイプです: 何においても人を信じ、容易に信頼します. また、粘り強いタイプです: 困難な仕事に取り組み続けることができます.

    洗練を意識して意思決定するタイプです.

    方針を決める際に生活を楽しむことと自主性の両方を重要とみなします. 人生を最大限に楽しもうとしています. また最高の成果が得られるよう、自分自身で目標を設定する傾向があります.



    分析した文章はこちら↓

    One Line Diary
    http://kumayou.halfmoon.jp/diary/diaryroom.html


    分析の分析

    この性格はあくまでも「媒体にあわせた外面」である。
    桜井氏の文章はゲーム雑誌に連載されたコラムであり、単行本も出ている。おそらく桜井氏の文章は「若いゲーム好きの読者に、理想を掲げて挑戦するゲームクリエイターが、熱意を込めてまっすぐに主張する」という態度で書かれている。
    熊崎氏の文章は私的なものではあるが、多くの人に読まれていることを意識している。「人とよく関わり趣味を楽しみ、仕事も充実した日々を送る社会人の日記」というスタンスの文章なのだろう。

    性格分析に使用したウェブサイト

    Personality Insights
    「テキストから筆者の性格を推定してみましょう。Personality Insightsは、言語学的分析とパーソナリティ理論を応用し、テキストデータから、その筆者の特徴を推測します。 」
    https://personality-insights-livedemo.mybluemix.net/


    あとがき

    この文章は、同じアプリケーションで、以下のように性格分析される人物によって書かれた。

    鋭敏なタイプであり、物事に懐疑的なタイプであり、また鵜呑みにしない人と思われるかもしれないタイプです.

    自主性の高いタイプです: 自分の時間を大切にしたいという強い願望があります. 芸術への理解があるタイプです: 美を楽しみ、創造的な経験を追求します. また、創意に富んでいるタイプです: 想像力豊かです.


    @hosiniiruのTwitter分析より
    https://personality-insights-livedemo.mybluemix.net/?source=myself

    カービィ世界の本体はゲームか? KADOKAWAと組んでのマルチメディア展開は続く

    カービィの世界観を決める権限は、端的に言ってゲーム開発部とブランドマネジメント課の両方にある。このうちの後者に焦点をあてた考察。

    1 ハル研究所が広げるカービィ世界

    ここ数年のカービィのグッズにはカービィカフェやプププトレインなど、独自の物語性を付与されたものが多い。
    また、カービィ関連の書籍で、KADOKAWAから出版されるものが多くなっている。
    最近の『星のカービィシリーズ』は大塚英志氏の言う従来型のメディアミックスから、角川歴彦型メディアミックスへの移行期なのではないだろうか、と考察した。
    kadokawa_a-thumb-350x433-7846.png
    上記の図は、大塚英志緊急寄稿「企業に管理される快適なポストモダンのためのエッセイ」より引用。大きな画像はこちら  

    こういったヒエラルキーにはある程度、法的根拠がある。カービィのゲームを著作物として利用する時には、ハル研究所と任天堂の許可を得ないといけないが、アニメの映像を利用する際はそれにくわえて、CBCの許可を得ないといけないはずだ。キャンディキャンディ裁判は「小説として発表されていない原作が、一次的著作物かどうか」が争点のひとつであり、漫画家といえど、原作者の許可を得ずに作品をグッズにしてはいけないという判決が出た。著作物をグッズにするのは、通常著作物を複製する行為とされていて、独自の著作権は発生しない。

    カービィの従来のメディア展開を、一次的著作物と許可を得た二次的著作物の関係で説明する図1著作権2
    マンガ版のグッズというのも多少あったらしいが、この図では省略させてもらった。
    法的にはこうわけられる

    (c)表記がNintendo/HALのみのものは一次的著作物
    (c)表記にNintendo/HAL以外の著作権者が記載されているものは二次的著作物

    一次的著作物とはハル研究所が自ら作ったカービィ作品である。
    例えば、カービィカフェの音楽CDは表記を見るに一次的著作物だ。カービィカフェグッズもプププトレイングッズも一次的著作物(の複製)といえるだろう。
    ゲームを原作と考えてハル研究所が自ら作ったグッズや他のメディア作品を下に置くのには、法的根拠はない。
    同じくハル研究所が作った作品であり、商品なのだ。またそれらは広告も兼ねる。メジャーなお店でグッズが売っているということそのものが、ゲームの宣伝になる。商品の新発売やコンサートなどのイベントのたびにカービィがインスタ映えしたり、TwitterでRTやいいねされたりするのも、知名度やブランド力に貢献する。

    なお、グッズにはゲームや出版物と違い公式のアンケート窓口がなく、基本的に売り上げでしかニーズを判断できない。ショップで敵キャラグランプリなるアンケートが、行われた理由のひとつはそれではないだろうか。


    2 株式会社ワープスターが外部とひろげるカービィ世界

    まず、ハル研とワープスターに所属する藤江宏志さんのインタビューを引用しよう。

    __ ゲームの新作のタイミング以外にも、定期的に盛り上げていくわけですね。
    藤江 それと最近は、お店でのフェアなどにあわせて新しい側面を表現していったり、メーカーさんから「こういう新しいカービィを表現したい」というご提案をいただく機会も増えてきまして。それに対して私たちも協議しながら、新しいカービィの世界観とアートワークを協議しながら作っていくパターンも出てきました。
    Nintendo DREAM(ニンテンドー ドリーム) 2016年 12 月号



    株式会社ワープスターは『星のカービィシリーズ』の知的財産を管理している、ハル研究所と任天堂の関連会社である。アニメやマンガや小説などの公式二次創作やグッズ類を、カービィの世界観に合わせる役目はここが担う。
    元々は2001年にテレビアニメ『星のカービィ』を制作する際に設立された。ハル研の公式二次創作世界の拡大は、アニメ放映開始時期に基礎が作られたといえる。上記の記事では藤江氏について、こう記されている。

    ハル研究所入社時に始まったアニメ「星のカービィ」を担当し、ワープスターと兼任して監修を務めた。以降、グッズなどゲーム以外のカービィの監修やブランド管理に携わる。

     

    桜井政博氏去りし後、他のゲームディレクターのつくるゲームはある意味、「二次創作」である。これは『星のカービィ2』下村ディレクターの頃からあった構図ではある。下村ディレクターが辞め、熊崎ディレクターが『カービィwii』をつくるまでの時期は、ハル研内部でカービィの新作をつくるというのに試行錯誤していた時期だった。
    ブランド管理部門(ワープスター)が社外と協力して、カービィの新作ゲームを作ろうと試行錯誤していた時期でもあった。
    この時期につくられた『毛糸のカービィ』は著作権表示が珍しくハルと任天堂のみではない。こうだ。

    (c)2010 Nintendo /Good-Feel
    (c)2010 HAL Laboratory,Inc. /Nintendo

    著作権表示からするに、このゲームはグッドフィールが作った、カービィの公式二次創作ゲームなのかもしれない。
    カービィの世界観を決める本体はゲーム開発部門ではなく、ブランド管理部門の可能性すらある。少なくとも『毛糸のカービィ』の時のように、外部のクリエイターに「カービィとは何か」を説明する仕事をするのは、そちらだ。なお『あつめて!カービィ』の著作権表示は(c)HAL Laboratory, Inc./Nintendoなのだが、エスカルゴンの著作権は誰のものなのか、疑問がわいた。ゲームでアニメオリジナルキャラクターを使用する際にCBCの許可がいらない契約なのだろうか。
    ちなみにドロッチェ団は(C)2006 HAL Laboratory, Inc. / Nintendoである。



    アニメ版に近いこのデデデ大王ぬいぐるみのタグには、(c)CBC(中部日本放送株式会社)とは書いていない。しかもAmazonの情報を信じるなら2003年のアニメ放映終了後6年たった2009年にこれが作られている。ハル研究所(ワープスター)的にこれは二次ではなく“桜井氏監修のデデデ”(一次)なのだろう。個人的にアニメ版としか思えないデザインのデデデ大王のキーチェーンも持っているのだが、著作権表示は、以下のようになっている。

    (c)Nintendo/HAL
    T-ARTS


    T-ARTSはタカラトミーアーツ。
    また、スイーツパーティの著作権表示はこうだ。

    (c)Nintendo/HAL Laboratory,Inc.
    Original Game: (c)HALL Laboratory,Inc.


    グッズは新作ゲームの絵を忠実に追ってはいない。例えば、カービィカフェのデデデの顔は、『星のカービィ トリプルデラックス』のデデデの顔ではない。
    グッズや小説やマンガは桜井政博氏の作り出したものを基本にすることで、軸がぶれないようにしている印象だ。その方が熊崎ディレクターなどが新作ゲームをつくる度に、ゲームキャラのデザインを気軽に変更できていいのではないか。
    しかし、ロボボプラネットなどゲームが新発売された場合は、宣伝をかねて小説やマンガが話をあわせたりもする。



    3 KADOKAWAが広げる世界

    現在のハル研の活動を見るに、カドカワ的な「世界観」を本体とするビジネスに移行する過程であるように思う。

    kadokawa_b-thumb-350x495-7848.png
    上記の図は再度、大塚英志緊急寄稿「企業に管理される快適なポストモダンのためのエッセイ」より引用。大きな画像はこちら

    ここでKADOKAWA(角川)が、どれほどの巨大企業か少しだけ説明しよう。
    まずは現在ファミ通はKADOKAWA傘下である。メディアワークスもだ。
    つまりファミ通(アスキー)の攻略本や、桜井政博氏の著書もKADOKAWAからの出版となる。20周年記念本の『星のカービィ プププ大全』は、長年カービィマンガをコロコロコミックなどで連載してきた小学館から出たけど、25周年記念本らしき『星のカービィ アート&スタイル コレクション 』はKADOKAWAから出る。
    ニコニコ動画もカドカワであり、カービィオーケストラコンサートがニコ動で有料公開されたのも、カドカワとのつながりの強さを語っているのかもしれない。
    図版(広告)ベタ貼りになってしまうが、KADOKAWAのカービィ関連商品(の一部)をご覧いただこう。


         

    KADOKAWAは、低年齢向けのカービィ小説やカービィマンガに力を入れていこうとしているようだ。

    2著作権2

    時間と共に外部のクリエイターの影響を取り込み、拡大していくカービィ世界。
    正確にはさくま良子版以降常になんらかのマンガは連載されているし、なんらかのグッズも発売されている。
    『星のカービィ』のマンガはコロコロコミックに連載された分を全部合わせると1000万部になるというから、二次的著作物といえど長期にわたり、大量の読者を持っていることがわかる。

    情報の流れには双方向性があり、マンガはアニメに影響を与え、アニメはマンガやゲームや小説に影響を与えている。上記の藤江氏らハル研の「カービィとは何か」を外部に伝える立場の人達が、漫画家さんやアニメスタッフメーカーさんと共同でものづくりしているときに、頭の中に公式二次創作の内容が入るのだろう。
    また、ハル研究所が積極的にカービィ公式二次創作に横のつながりを作っているのではなかろうか。おそらくハル研究所(ワープスター)が自らアニメスタッフに「このヒットしたマンガを参考にしてください」とさくま版やひかわ版のマンガを資料として渡したり、小説等の関係者には「このヒットしたアニメを参考にして下さい」とアニメカービィ関係の資料を渡したりしているのだろう。

    初代『星のカービィ』の時にはカービィの世界観は、桜井氏個人のものだったと考えていいだろう。ただし、その時点でも著作権は会社にある。『星のカービィ 夢の泉の物語』の時にはどうだったかわからないが、もう“カービィ世界”は会社の財産として『カービィのピンボール』などの開発も進んでいたのではないか。

    ここでゲームの続編のディレクターは必ずしも、初代のディレクターではないという例として、『バイオハザード』シリーズのディレクターを見てみよう。

    『バイオハザード』ディレクター:三上真司氏
    『バイオハザード2』ディレクター:神谷英樹氏
    『バイオハザード3 LAST ESCAPE』ディレクター:青山和弘氏
    『バイオハザード CODE:Veronica』ディレクター:加藤弘喜氏
    『バイオハザード0』ディレクター:三上真司氏
    『バイオハザード4』ディレクター:三上真司氏
    『バイオハザード5』ディレクター:安保 康弘氏
    『バイオハザード6』ディレクター:佐々木栄一郎氏
    『バイオハザード7 レジデント イービル』ディレクター:中西晃史氏

    なお、同じくカプコンの『逆転裁判』シリーズは巧舟氏がほぼ全てにディレクターとしてかかわっている。
    25周年になる星のカービィは、初代以外のディレクターもがんばっているシリーズといえる。


    4 今後のカービィ世界はどうなるのか

    簡単に言って、公式のカービィ世界は多様化し拡大し続ける。今はそれが加速している時期だろう。
    単純化すれば以下の四つの流れがある。

    1. ハル研社内でゲームが、作られ続けることによる拡大。
    2. ハル研社外で関連ゲームが、作られ続けることによる拡大。(例:大乱闘スマッシュブラザーズ)
    3. ハル研が社外と協力して、ゲーム以外の一次的著作物である様々な関連商品を生み出していくことによる拡大。(例:カービィオーケストラコンサート)
    4. KADOKAWAなどノウハウを持つ社外が、積極的に二次的著作物である関連商品を生み出していくことによる拡大。(例:つばさ文庫のカービィ小説)

    ハル研内でつくられるゲームが、ハル研製のゲームのみの血を受け継いだ“純血種”であることを期待したい人もいるだろうが、ゲームスタッフも入れ替わるし現実的ではない。そろそろマンガ版カービィを読み、アニメ版を見ていた世代が入社する、した時期なのではないだろうか。

    今後カービィ世界はより多くの人に愛され、カービィとは何か、みたいな問いに答えることはどんどん困難になるだろう。



    参考
    大塚英志緊急寄稿「企業に管理される快適なポストモダンのためのエッセイ」
    http://sai-zen-sen.jp/editors/blog/sekaizatsuwa/otsuka-%20essay.html

    社長が訊く『毛糸のカービィ』
    https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rk5j/vol1/index.html

    祝『星のカービィ』新シリーズ1巻発売! なんとひかわ先生から直筆コメントが!!!!
    https://corocoro-news.jp/comic/1437

    関連商品一覧|カービィWiki
    http://ja.kirby.wikia.com/wiki/%E9%96%A2%E9%80%A3%E5%95%86%E5%93%81%E4%B8%80%E8%A6%A7


    ※個人的お願いですが、カービィwikiなどにゲーム情報やグッズ情報を掲載される方は、著作権表記についても記して下さると参考になります。

    ※広告べたべただけど、お小遣い稼ぎ? と思う人もいるかもしれないので解説。広告は著作権法で例外とされているので、公式画像を合法的に使用できるのです。この記事は一応「著作権ビジネス」の話をしているので公式画像の無断転載とかしたら、一気に説得力が落ちる気がします。引用として許される条件はかなりシビア。まあ買ってくれれば嬉しいですが。

    機甲界ガリアンの脚本について

    アニメ『機甲界ガリアン』の脚本についての、全25話を見ての考察です。この文章は全話を見た人のための脚本家の作風の違いについての分析であり、ネタバレしかありません。

    前置き

    アニメの脚本に興味を持って、「伏せられたカードはあてられるのか」という試みを行っている。
    脚本家の名前がわかっている時点で、「この回は脚本家が○○さんだから、こういう話」と論じるのは、確実ではあるが、「この回はこういう話だから、脚本は○○さんだろう」と推測してあたるのかと。

    というわけで、ガリアンでこういうことをやってみた。

    アニメ本編を見終わり、スタッフロールまでの時間で「今回の脚本家は鳥海尽三氏、五武冬史氏、吉川惣司氏のうちの誰か」を推測する。「吉川氏だと思ったら、手の甲を上にする。思わない場合は、手のひらを上に」や「紙に名前を書く」などして、答えを自分に対して明確にする。
    ネットで検索すれば答えがわかる旧作じゃなく、新作のアニメでやるべきなんだろうが。

    結論としては、ガリアンの脚本家当ての正答率は68パーセントで、全くの偶然であたるのが33パーセントであろうと考えると、一応は何かを読み取れているらしい。
    しかし、ボトムズを全話見た後でも、3割も間違うのか……。


    一般的に最終回間近の「脚本家当て」は当たらない。それは監督や原作者、シリーズ構成などの上が徹底的に管理するからであり、また、登場人物がこれまでとは、違った行動に出るからだ。例えば、拒絶していた相手との和解を試みたりする。
    それから、後半になるにつれて正答率があがるとは限らない。脚本家達がお互いの個性や監督の要求を理解し、それにあわせるようになっていくので、差が見えにくくなっていく。

    ちなみに以前鬼太郎五期で「この回が三条陸脚本回かどうか」をやった時は、確率的には50パーセントで、実際の正答率は71パーセントだった。

    0は正解できた回。xは不正解だった回。

    第一話 0 鳥海
    第二話 x 五武
    第三話 0 吉川
    第四話 0 鳥海
    第五話 0 五武
    第六話 0 吉川
    第七話 0 鳥海
    第八話 0 五武
    第九話 0 吉川
    第十話 0 鳥海
    第十一 0 五武
    第十二 0 吉川
    第十三 x 吉川
    第十四 0 鳥海
    第十五 x 鳥海
    第十六 x 五武
    第十七 0 五武
    第十八 0 五武
    第十九 0 吉川
    第二十 0 吉川
    第二十一x 鳥海
    第二十二0 鳥海 
    第二十三x 五武
    第二十四x 吉川
    第二十五x 五武

    各脚本家の特徴

    鳥海尽三氏
    典型的な展開は「対立から和解へ」

    アニメ・シナリオ入門 (シナリオ創作研究叢書)』(鳥海尽三著 1987年)では、アニメ脚本の例として鳥海氏ご自身の「白いサメ」が紹介されているが、この話も「二人の少年の対立と協力からの和解」を描いた話である。


    4話では主人公のジョジョを盗賊のウィンドウが助け、反発しあいながらもコンビとして行動し合うようになる。同じくチュルルをさらった後のヒルムカが、気の強いチュルルにいじわるなことをいいつつ、あれこれ教え導き、協力関係を築く。二人ずつで仲を深めていく話になっている。
    7話ではヒルムカの話を聞いて、ジョジョ達が協力しようとする。
    14話では勝手について来たチュルルが主人公と協力して、難所を突破する。15話では、ヒルムカがウィンドウの頬にキスするという和解の場面で話が終わった。
    また、ヒロインが助けをまたず、自力で戦うことが多い。

    五武冬史氏

    典型的な展開は「危機に陥った者を誰かが助ける」

    援助や協力によって物語が動く。
    例えば11話では、ヒルムカが機械の修理や、チュルルを助けるなど活躍。ウィンドウと背中合わせでも戦う。ウィンドウが誠意ある援助者(伝令)として活躍。
    18話ではスラーゼンが主人公達を助けに来る。ジョジョがウィンドウにアズベスの救援を頼む。アーストの人々が鉄の都を包囲して、ジョジョたちの助けになる。ハイ・シャルタットがマーダルを助ける。
    最終回でも、ウーズベン達がマーダル達を助けようとしたり、マーダルがフェリアを解放したり、ハイ・シャルタットがマーダルの助けになろうとしたりしていた。


    吉川惣司氏

    典型的な展開は「支配に抵抗する」「真実を探す」「女性が人質になる」だ。

    好きな相手が自分の言うことを聞かなかったら、殴っていうことを聞かせようというのが、吉川脚本によくある展開だ。ハイ・シャルタットはそして反撃され、拒絶される。
    例えば、ガリアン24話の中に、それが三回ある。ハイがジョルディに「好きになった」といいつつ共闘を申し込むが、手を払われて格闘になる場面。マーダルがフェリアのあごをつかんで、おまえはすでに私の后だ、みたいなことをいい、心は渡さないとか言われる場面。ウーズベンがヒルムカを無理にでも連れて行こうとして、撃たれる場面。この3つ。
    13話は真実を知った主人公が、母親代わりのヒルムカに反抗して、実母を求めて一人旅に出る回。これは後述する、「真実を探す」物語でもある。
    吉川脚本では、敵側の目指すところは暴力と権力による、他者の支配である。「他人を思い通りにしようとする」敵と、主人公は戦う。「よく女性が人質になる」というのもその延長かもしれない。

    「真実を探す」について
    6話でヒルムカが真実を探っていた。ウィンドウはヒルムカに本音を言えと迫っている。
    9話の裁判の場面で、ヒルムカだけが真実に気がついている。
    12話はそのタイトルも「マーダルの正体」だ。正体を調べ、また正体を自ら明かす話。
    また、19話の「この連中には何もわかっていない」という感じの場面は、限られた者だけが真実に気がついているという状況を描いている。


    「女性が人質になる」について
    ガリアンは大筋として、敵の手から、母親であるフェリアを取り戻すのが主人公のジョジョの戦いの目的のひとつである。それを考慮しても、吉川回には女性がとらわれる場面が多い。
    3話では勇気がないとジョジョをなじったチュルルが、直後にヒルムカのUFOにつれさられる。
    6話ではチュルル達が敵に捕らえられそうになって、ジョジョが助けに向かう。
    20話ではジョジョの母親であるフェリアがとらわれていて、ジョジョは彼女を助けようとする。チュルルがマーダルに人質にとられた結果、主人公がつかまる。
    24話ではとらわれているフェリアが自らマーダルの妻になると言うが、すでに「余の所有物なのだ」と言われ、とらわれていることが更に強調される。

    漫画版『星のカービィ』には誰がよく登場するか

    こちらの企画に参加させていただきました。



    今回は時間制限があるので、一部の巻をサンプリングした。

    調べた『星のカービィ』の漫画

    さくま良子版
    ひかわ博一版
    谷口あさみ版
    川上ゆーき版

    以上全て小学館でコロコロ系列


    結論

    これら4種の漫画ではデデデ大王がほぼ全話に登場する。
    さくま版とひかわ版にはメタナイトはほぼ登場しない。谷口版では時々出てくる。川上版ではほぼ全話出てくる。
    カービィの友人はさくま版では初期はリックカインクー。後期はいない。ひかわ版では初期チービィ、中期グーイ、後期リックとクー。谷口版では最初から最後までクールとバウ。川上版では明確ではない。
    デデデの部下は、さくま版では一貫してポピージュニアとワドルディ。ひかわ版では一貫してポピー。谷口版では初期は設定されてないようで、中期にバッティーとヘビーナイトだ。谷口版は後期に登場人物が増え、その分カービィ以外のキャラは総じて出番が減る。川上版ではワドルディ(バンダナをかぶっている)。

    デデデ大王は一貫して重要キャラ。デデデの部下が重要キャラだったのは、さくま先生とひかわ先生の時代(桜井氏がハルにいた時代に開始された作品)。おそらくはアニメ版をきっかけとして、メタナイトがレギュラーキャラに昇格。

    カービィの友人が同一作品内でも安定しないのは、原作であるゲームのシステム次第だからだろう。デデデの部下は作品ごとに違う。


    以下、簡単なデータ。

    デデデ大王の出番

    さくま良子版
    1巻 19話中1話を除き全話登場
    11巻 全話


    ひかわ博一版
    1巻 全話登場
    13巻 全話登場
    25巻 全話登場


    谷口あさみ版
    1巻 9話中1話を除き全話登場
    5巻 11話中全話登場
    12巻 12話中7話登場


    川上ゆーき版
    2巻 全話登場

    番外
    ゲーム 鏡の大迷宮をのぞく全ゲーム登場
    アニメ 全話登場
    小説 全巻登場

    メタナイトの出番

    さくま良子版
    1巻 全話登場せず
    11巻 全話登場せず


    ひかわ博一版
    1巻 全話登場せず
    13巻 全話登場せず
    25巻 全話登場せず

    谷口あさみ版
    1巻 9話中2話
    5巻 11話中7話
    12巻 12話中5話

    川上ゆーき版
    2巻 全話登場


    カービィのパートナー

    さくま
    1巻 リック カイン クー
    11巻 いない


    ひかわ
    1巻 チービィ
    13巻 グーイ
    25巻 リック クー

    谷口
    1巻 クール バウ
    5巻 クール バウ
    12巻 クール バウ

    デデデの側近

    さくま版
    1巻 ポピージュニア ワド
    11巻 同上

    ひかわ版
    1巻 ポピー
    13巻 ポピー
    25巻 ポピー

    谷口版
    一巻では決まっていない
    5巻 ではバッティーとヘビーナイト
    12巻 ではヘビーナイトが一話でただけ