脚本家ごとのエスカルゴン(短文版)

    アニメ版『星のカービィ』の脚本家は計11人いる。
    実は脚本家によってエスカルゴンの言動はかなり違う。
    だから、代表的な5名の脚本家ごとにエスカルゴンをわけて、まとめてみた。
    また、エスカルゴン回の担当脚本家は、途中で変更されている。

    第12話 『デデデ城のユーレイ』 国沢真理子
    第25話 『エスカルゴン、まぶたの母』 国沢真理子

    第39話 『忘却のエスカルゴン』 あんのうん
    第55話 『ある愛のデデデ』 あんのうん
    第78話 『発進! エスカルゴン・ロボ』 あんのうん
    第88話 『はだかのエスカルゴン』 あんのうん

    詳しい担当話数はウィキペディアのスタッフリストを参照。




    吉川惣司監督脚本回のエスカルゴン(吉川エスカルゴン)

    何があっても陛下のおそばにいるでゲス、という感じのエスカルゴン。

    エスカルゴンのキャラ造形は、吉川監督自身によるものと考えられるから、これがオリジナル。
    従順だが、無能な忠義者。
    デデデ以外に対しては、虎の威を借る狐。
    嫉妬深く、サスケなどデデデが気に入った魔獣と張り合ったりする。
    「この知性あふれる私よりも メーベルなんてインチキ占い女を信用するんでゲスか」(第41話『メーベルの大予言!前編』)も、このエスカルゴン。
    デデデとコンビで辛辣な台詞を吐く。「好きでやってる連中は給料安くて済むでゲスな」(第49話 『アニメ新番組星のデデデ』)
    デデデ大王のお気に入りになりたいという、高いハードルに挑む下僕。

    デデデに対して暴力をふるったことが、一回しかない。それはデデデが悪夢を見ている回でたたき起こした時であり、復讐ではない。
    吉川エスカルゴンがデデデに対して犯した最大の罪は、第38話 「読むぞい! 驚異のミリオンセラー」で、面白い本を音読してあげなかったことじゃなかろうか。その後、本をとりあげられるという形で復讐されている。
    後半以降、デデデを心配する描写が増える。
    吉川デデデはエスカルゴンをたまに助けるし、エスカルゴンとよく抱き合っている。
    だから、エスカルゴンが「私をそばに置いてくれているということは、陛下なりに私を親しい相手と思ってくれているはずでゲス」とか思っても、まるっきりの勘違いではない。
    吉川エスカルゴンは「陛下の機嫌がいい時は、いっしょにいて楽しい」「そして、別れると不安だ」と、メリット、デメリットをはかりにかけて別れないのだろう。

    代表的な回
    「第1話 出た! ピンクの訪問者」「第5話 怒れ! ウィスピーウッズ」「第6話 見るぞい! チャンネルDDD 」「第13話 ププビレッジ年忘れ花火大会」「第38話 読むぞい! 驚異のミリオンセラー 」「第41話 メーベルの大予言! 前編 」「第49話 アニメ新番組星のデデデ 」「第83話 魔獣教師3 」「第100話(最終話) 飛べ! 星のカービィ 」


    国沢真理子さん脚本回のエスカルゴン(国沢エスカルゴン)

    お子様な陛下の面倒は私が見るでゲス、という感じのエスカルゴン。

    国沢デデデとともに国沢エスカルゴンも臆病者で、よくくっついている。

    前半は復讐劇の主人公。
    国沢エスカルゴンはことのほか、デデデに対して反抗的だ。以下に主なエピソードを列記。

    第12話 『デデデ城のユーレイ』 デデデを鎖で拘束して刃物でおどす。
    第25話 『エスカルゴン、まぶたの母』勝手に王を騙る。
    第32話 『歯なしにならないハナシ』ハンマーで叩く。拘束して歯医者に連行。
    第42話 『メーベルの大予言! (後編)』 デデデの財産を横領。

    もし、エスカルゴンに焦点をあてる回の担当者がずっと国沢さんだったら、エスカルゴンは「普段は仲が良いが、時々カービィ達と組んで、デデデに仕返ししているキャラ」のまま最終回を迎えたかも。デレツンとでもいうのかな。
    後半でもデデデがひどい目にあったときに「ざまあみろ」と笑う事が多い。具体的には第42話や第61話『肥惨! スナックジャンキー』でそうしている。

    国沢エスカルゴンの大きな分岐点は、第42話になる。これから後は、デデデに対する明確な敵対行動が消えている。
    後半はだめ男に弱く、相手を見捨てられない人物として行動している。でも、「永遠に離れないと誓った夜をお忘れでゲスか〜」(第76話)の台詞の場面で、デデデに捨てられかける。
    デデデにお説教をしつつも、「陛下はだらしないから、私ががんばらないといけないんでげす」という共依存的な愛情を感じさせる。

    代表的な回
    「第12話 デデデ城のユーレイ 」「第25話 エスカルゴン、まぶたの母 」「第29話 激辛! ファミレス戦争」「第32話 歯なしにならないハナシ 」「第42話 メーベルの大予言! 後編 」「第46話 真夏の夜のユーレイ! 後編 」「第52話 悪魔のチョコカプセル! 前編 」「第61話 肥惨! スナックジャンキー 」「第66話 さまよえるペンギー 」「第76話 夢の恐竜天国! 後編 」


    野添梨麻さん脚本回のエスカルゴン(野添エスカルゴン)

    いつもかしずいてやってるけど、手綱を握っているのは実はこっちでゲス、という感じのエスカルゴン。

    野添エスカルゴンはかなり初期から、デデデを馬鹿にしている。特に容姿に関する罵倒が多い。「たとえ姿形は無様でも」(ハンマーで殴られる)第19話
    こういう発言をするエスカルゴンがデデデに殴られるのは、わかりやすい。
    エスカルゴンが、デデデに暴力をふるわれたから、おとなしく命令を聞く描写も多い。
    第59話のカップ麺の容器を口に突っ込まれた後とか。

    野添エスカルゴンは吉川エスカルゴンと同じく、デデデを殴ったりはしない。せいぜい料理に唐辛子を入れる程度。
    だが、野添エスカルゴンは「ワドルディ売ります」の回で「自分でやれば」という言葉を残して「(今、陛下に)見つかったら、どんなにこき使われると思うでげすか」と一度見捨てていた。
    国沢エスカルゴンやあんのうんエスカルゴンがデデデに捨てられたり、忘れられる側であることを考えると、見捨てる側に立ったのは野添エスカルゴンだけだろうな。これは野添デデデがエスカルゴンをそばに置きたがるからだろう。もし90話のデデデがエスカルゴンを抱えて寝ている描写が脚本段階から存在するのなら、両者共に身勝手だけど、エスカルゴンはデデデのお気に入りの、自分の方が偉いと思っている猫ってことになるんだろうな。

    「チンケだけど大王でげすぞ」
    「これは失礼 大王様でしたか」
    「そうぞい」
    「でも思考力0だから実権は この私にあるんでげす」
    第90話 『爆走! デデデス・レース (前編)』 から

    テレビのリモコンすら他人に操作させる主人に奴隷のように仕えることで、金と権力を手にして密かに楽しんでいるのが野添エスカルゴン。しかし第65話 『逃げてきたナックルジョー 』の隠し宝石に関する描写を見るに、野添デデデは、わかって許しているっぽい。

    代表的な回
    「第15話 誕生? カービィのおとうと 」「第19話 ナックルジョーがやって来た! 」「第21話 王女ローナの休日 」「第34話 究極鉄人、コックオオサカ 」「第47話 帰れ、愛しのワドルディ 」「第59話 最強番組直撃! 晩ごはん 」「第72話 ワドルディ売ります 」「第90話 爆走! デデデス・レース 前編 」


    山口伸明さん脚本回のエスカルゴン(山口エスカルゴン)

    私の発明で陛下をお助けするでゲス、という感じのエスカルゴン。

    デデデと仲良く悪巧みをしている。毒気は少なめ。健康的なかわいさがある。
    デデデと一緒になって他人の不幸を喜ぶようなところがあり、そこは悪役らしさか。
    デデデに対し、的確なツッコミと適切なサポートをする。
    見栄張りの山口デデデに、高級食材として客人用に料理されかけ、胡椒で反撃した。
    森で遭難してデデデに「愛していたぞい」と言われて「愛しているでげす」と言ったのは、このエスカルゴン。

    代表的な回
    「第16話 私を愛したサカナ 」「第24話 ニンジャ、ベニカゲ参上! 」「第27話 恋に落ちたウィスピーウッズ 」「第35話 栄光のプププグランプリ 前編 」「第48話 プププランド観光ツアー 」「第56話 わがままペットスカーフィ 」「第69話 ウィスピーの森のエコツアー 」


    あんのうんさん脚本回のエスカルゴン(あんのうんエスカルゴン)

    奪われる側から、いつか奪う側になりたいでゲス、という感じのエスカルゴン。

    酷使されつつも、デデデ陛下についていく。デデデは連れていく。
    デデデに対する発言が容赦ない。
    「陛下なんぞセコいただのお人好しなチンピラ。能天気なボウフラ。アホ丸出しの風船オヤジでぇ」(第95話)等。
    わりと常識的な発言が多く、視聴者の代弁的なツッコミをする。

    あんのうんエスカルゴンは、悲劇のヒロイン。

    第39話『忘却のエスカルゴン』城を追い出される。拷問もされる。
    第55話『ある愛のデデデ』「愛してるよ、陛下」と「ああ! この快感! 陛下はもう私のモノ! 今こそ1000倍で返す絶好のチャンス!」の回。愛とは暴力を伴う独占である。
    第78話『発進! エスカルゴン・ロボ』目の前で息子と思うロボを壊される。
    第88話『はだかのエスカルゴン』無理矢理脱がされる。
    第95話『デビル・カービィ!』目の前で愛している人が殺されかかる。

    あんのうんエスカルゴンは「悪い男が好き」という、好みに問題があるタイプ。
    ただ、例えば国沢デデデはよく抱き合っている割に、エスカルゴンを助けない。それと違い、あんのうんデデデはエスカルゴンをほぼ抱きしめないが、マイマイゴンと戦おうとしたり、エスカルゴンを暴走車からかばったりする。だから、あんのうんエスカルゴンは、吉川エスカルゴンや国沢エスカルゴンとは少し違う「他から守られる安心」をデデデに見いだしているのかも。

    代表的な回
    「第33話 え〜っ! 宇宙のゴミ捨て場」「第39話 忘却のエスカルゴン 」「第57話 パイを笑う者はパイに泣くぞい! 」「第63話 師走のカゼはつらいぞい! 」「第79話 ボンカースあらわる! 」「第88話 はだかのエスカルゴン 」「第95話 デビル・カービィ! 」
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