アニメ「星のカービィ」の「ルパンVS複製人間」を元ネタにしている場面

    個人的回想が入っているので、考察というよりエッセイに近い文章。

    私はたぶん小中学生の時にテレビで、吉川 惣司監督・脚本・絵コンテ・演出のアニメ映画「ルパンVS複製人間」を見た。
    元と思われる「ドノヴァンの脳髄」の児童書版を読んでいたので、マモーの正体については「ああ、あれか」と思った記憶がある。

    しかし、ガラスケースに入った巨大な脳が「宇宙を飛ぶ」絵は、このアニメ映画がだいたい元なのだろう。ドノヴァンの脳は、研究所においてあったはず。宇宙は関係ない。
    最近では、ゲームの『The Wonderful 101』で宇宙空間を飛ぶガラスケース入りの、巨大な脳を見たな。

    アニメ「星のカービィ」(監督 吉川惣司)には「ルパンVS複製人間」と似た場面がある。特に吉川脚本回である最終回。マモーがルパンの夢を探ろうとする場面と、ナイトメアがカービィの夢に入り込む場面などが似ている。
    これは、吉川監督のパターンなんだろう。

    しかし、他の脚本家の回にあるのは、有名映画ネタなのか。監督をふくむスタッフの遊びなのか。

    第46話 真夏の夜のユーレイ! 後編(脚本 国沢真理子)ではオバケ屋敷のドアだけが焼け残る。
    ルパンには、ルパン達がたどりついた時に、アジトがマモーによってすでに焼かれている場面があり、その場面もドアだけが焼け残っている。

    第47話 帰れ、愛しのワドルディ(脚本 野添梨麻)では、ワドルディが槍でレーザーを反射している。
    これはルパンがマモーの発射したレーザーを、斬鉄剣のかけらで反射する場面が元。

    第34話 究極鉄人、コックオオサカ(脚本 野添梨麻)の最後の方ではポップコーンをやけぐいしたデデデの口の中でポップコーンがはじける。普通のポップコーンは口の中ではじけたりしないので、最初に見た時は強引なギャグだと思った。魔獣が原料だからってことで、納得できなくもないけど。
    でもこれも、ルパンがテレパッチ(後のドンパッチ)を食べ、刺激を楽しんでいるカットが元なんだろう。

    第88話  はだかのエスカルゴン(脚本 あんのうん)で、「ルパンVS複製人間」と似ている場面は、「裸を盗撮」「ハンマーで相手のいる部屋のドアを叩き壊す」だな。別に絵としては似ていないが、脚本としては近い気がする。

    「ルパンVS複製人間」の冒頭に不二子のシャワーシーンがある。全裸で胸まで見えて、かなり露出が高い。
    シャワーを浴びている最中に、監視カメラがあることに気づいた不二子は、いきなりそれを壊す。
    小説版『ザ・ラストレッドショルダー』(著 吉川惣司)の第四章「フィアナ」には、フィアナが鏡の中の監視カメラを裸で叩き壊す場面がある。
    両方とも、好色な主人公の敵が、美貌のヒロインの裸を盗み見ている場面だ。

    筆者が最初に「ルパンVS複製人間」を見たのは、おそらく小中学生の頃だったので、不二子がなぜ何を壊したのか、誰が何のためにその物体を置いたのか、さっぱりわからなかった。
    子供だったからか、「裸を見たい」という欲望や「見られたくない」という感情、見るための手段としての隠しカメラの全てがピンとこなかった。
    なんでそんな年で見たんだろうな。記憶がない。テレビで放映していたからだとは思うが。

    「星のカービィ」第88話でエスカルゴンがバッタ型カメラを叩く場面は、それに比べればずいぶんとわかりやすくなった。あのバッタが監視カメラだと知っている常連の、視聴者の小学生の半分以上に、誰が何のために何を使って何をしようとしたかは、きっと伝わったよ。

    また、ルパンが不二子に夜這いをかけるため、斧で何度も叩いて、ドアをぶちやぶる場面がある。怪盗なのに、鍵穴を針金でいじってカチャッじゃないのか。
    デデデがドアをぶちやぶるのは、国沢回ならば、いつものことである。しかし、それらは一撃必殺。
    しかし、第88話のドアを壊す場面は、会話を挟んでおり、何度もハンマーでガンガン叩いている。

    ついでだが、最初に見たときに「ルパンVS複製人間」のさっぱりわからなかった場面。
    不二子が、ルパンにこう訴える場面だ。
    「彼、サディストだったの」
    それでマモーとフリンチの元から逃げてきたというのだ。
    お子様だった時の筆者は何の違和感も感じずに、「不二子は叩かれたから逃げ出した」と思ってた。叩かれた理由については、不二子が何か間違ったことをしたんだろうぐらいに。サディストという言葉は知らなかったし、このアニメでは覚えなかったな。
    おそらく第88話を見た小学生の大半も、サディストって言葉については、エスカルゴンがまたデデデを罵倒しているぐらいにしか思わないだろう。
    小学生が何かを感じるとしたら、逃げる相手を追い回して、いたずらする行為そのものに、だろう。
    それは小学生もよくやるからだ。
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