夢の泉におけるカービィとデデデの関係

    ※この文章は「カービィ版深夜の真剣考察60分一本勝負」参加作品です。60分という限界から、ピンポイントで論じてみました。

    デデデはナイトメアのことを何だと思っていたのか。
    「よくわからないけど、何か恐ろしいもの」ということだろうか。
    「その恐ろしさをよく知っている」だったかもしれない。
    ナイトメアという名前からするに、もしデデデが夢の泉のスターロッドをとらなかったら、プププランド中の人が眠るたびに悪夢に悩まされたのだと推測する。

    眠るたびに楽しい夢が見られるという今までが、一気に悪夢に悩まされるになるのだったら、夢が見られないようにしてしまうのも、現実的な妥協案だ。
    デデデはそう考えて、部下や自分に賛同する者達に「ナイトメアという魔物の封印」に協力させた。

    よくわかんない敵と戦って勝てると思うのがおかしいので、デデデ大王の「ナイトメア封印」という行動自体はおかしくない。

    デデデ大王は「一気に根本的な解決するのが難しい問題を先送りにして、その間に穏便な解決策を探す」という政治家として常識的な行動をとったと言えよう。

    デデデはナイトメアに対して「よくわからないので弱点もわからない」という見方をしていたのかもしれない。だから自分とその部下で倒すという選択肢は選ばなかった。
    カービィに倒させるという選択肢も最初は捨てた。
    「よくわからない、恐ろしい敵を倒してくれ。おまえは死ぬかもしれないけど」とか、そう簡単に頼めることじゃない。
    自分を負かしたカービィが死ねばいい、と思っていたとしても、もしカービィが倒れたら、どうなるかも考えただろう。ナイトメアが夢の泉に居座り、デデデ自身も含めたプププランド中の民が「夜寝るのが怖い」となっていたのではなかろうか。

    前からこのあたりに城を構えていたデデデ大王は、プププランドや夢の泉のことを少なくとも「ここにきたばかりのわかもの」のカービィよりは知っていたはずだ。
    しかし「ナイトメアという化け物がいるんだ」とデデデがカービィに言ったところで、
    「じゃあその化け物を見せて」という話にしかならないだろう。
    デデデは「たぶん、話してもカービィには理解されない。もし理解してもらえても、問題を先送りにするという提案に賛同はしてもらえないだろう」と思い、「夢の泉に魔物が出る」という民衆の不安を煽り、憶測を呼ぶような話は、自分達の胸の中にしまうことにした。

    カービィにしてみれば、「以前倒したことのあるデデデを倒す」という可能なミッションのつもりだった。そのデデデが「化け物が~」と主張したところで、証拠らしい証拠がないので、「ただのいいわけ」か「臆病なデデデが大げさに怯えている」としか受け取れないだろう。

    それにデデデには前科がある。
    プププランドの全食料強奪だ。これも、デデデの動機は明確にはなっていない。

    1. 自分が食料を食いまくるつもりだった。
    2. 自分と部下達で食料を山分けし、お山の対象として部下からの支持率アップ。
    3. 「食料を分けて欲しかったら、おれさまの子分になれ」という形での、プププランド征服計画。

    1.だと「子供のわがまま」
    2.だと「山賊的なリーダーシップ」
    3.だと「世界征服を企む覇王」

    夢の泉でのデデデ大王の計画的かつ慎重な行動を見ると、3の可能性も少しはあるような。
    カービィは「またデデデが自分だけ楽しい思いをしようとしている」とか、
    「スターロッドという宝物を、自分と部下達だけで山分けする気だな」とか、
    「夢を取り戻したかったら、おれさまのいうことをきけとか言い出すのかな」とか思っただろうな。

    またデデデのカービィに対する態度も意地悪だった。
    「たまごきゃっちゃ」の爆弾とたまごを、カービィに投げつけるゲームとか。
    デデデはたまごを「カービィをひっかけるエサ」ぐらいに思ってなげたのだろうが、カービィにとってはそれも守るべき命だったようで、たまごはひよこになって、カービィのくちから出てくる。
    そして、カービィをやっつけられずに本気で悔しがるデデデ。

    カービィにしてももこういう挑戦的な態度をとられた後で「ナイトメアが目覚めるからスターロッドを持って行かないで」と涙ながらにすがりつかれても、「負けて悔しいだけでしょ?」みたいに思ってしまうだろう。

    結局、カービィがナイトメアを復活させてしまったので、「こうなっては仕方がない! カービィ頼む!」という展開になったが。それはデデデがカービィの強さを、信じてもいたからこそだ。
    そしてカービィはデデデがなぜこういうことをしたのかを知り、負けられない闘いに挑み、見事デデデの期待に応えたのだった。
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