『メディカルハーブ検定テキスト』を買ったんですが


    『メディカルハーブ検定テキスト』

    この014ページ目に、間違いを発見。
    ハーブ(薬草・香草)の歴史について、記述した部分です。
    インドでも同様で、紀元前1000年頃にまとめられた伝統医学アユル・ヴェーダの書物『リグ・ヴェーダ』に約1000種類の薬用植物を見ることができます。

    リグ・ヴェーダは抄訳ながら、岩波文庫から日本語訳が出ており、それが手元にあるんですが、これは医学書じゃないです。

    『リグ・ヴェーダ讃歌』

    これはシヴァとか、ヴィシュヌとか、インドラとか、サラスヴァティーとかの(人によっては女神転生シリーズでおなじみの)、インドの神様をたたえ、祈る歌の集合です。日本で言えば、祝詞集みたいなものです。

    この表紙カバーに書いてある文章はこうです。
    インド最古の宗教文献であるヴェーダのうち、紀元前13世紀を中心として永い間に成ったリグ・ヴェーダはとりわけ古く、かつ重要な位置にある。それは財産・戦勝・長寿・幸運を乞うて神々の恩恵と加護を祈った讃歌の集録であって、アーリア人がのこしたこの偉大な文化遺産は、インドの思想・文化の根元的理解に欠かすことができない。

    というわけで、リグ・ヴェーダ薬用植物の本じゃありません。薬草に関する記述といえば、儀式用のハーブである「ソーマ」を神としてたたえる歌があります。が、それは宗教儀式に欠かせない「陶酔」をもたらす草を神聖視してたたえるという、医学からは遠い歌なのです。

    『メディカルハーブ検定テキスト』って検定テキストで、試験のための教科書なのですよね。読者が丸暗記するいきおいで、熟読する本で、この記述はまずいと思います。

    それで中をもう一度確認してみたら、この本は記述者や監修者が書かれていないんです。
    記述に間違いがあっても、その責任は「日本メディカルハーブ協会検定委員会」なる正体不明の団体にあるということになります。
    これではコンビニで売っている、ハーブの雑学本とかわりません。
    アロマテラピー検定一級のテキストも持っていますが、こちらは「監修者 鳥居 鎮夫 (日本アロマテラピー協会会長・東邦大学名誉教授・医学博士)」等と、監修者の名前と肩書きを明記し、内容に間違いがあった場合の責任が誰にあるかわかるようになっています。

    続きを読む »

    スポンサーサイト